米価低落の「対策」?アンケート調査の無意味さ
農水省食糧部計画課が、日本農業法人協会を通じて「18年産米に係る実態調査」と題したアンケート調査を実施したのは、絆創膏大臣で大騒動していた真夏のことだった。笑ってしまうのは、日本農業法人協会が会員にアンケート用紙を送った際に添付した依頼文書の頓珍漢ぶりである。
「米販売価格の低落は、農業経営に深刻な影響を与えております。与党自由民主党における先の参議院選挙の総括論議の中で、特に農村票の減少については、米価の低落を挙げる声も多く、それに対する対策を政府に求める声も高まっております。品目横断的経営安定対策の成否も米価が及ぼす影響が無視できない等の見方も漸く政府内に生じております」
米価低落の対策って、何があるのだろうか。頭を冷やしてよ~く考えてみるべきだ。米政策改革大綱には、そんなことは一行も書いていない。あるとすれば減反ぐらいだ。それも売れない者が減反に協力し、売れる者にコメを目一杯作ってもらいたいと書いてある。
(以下つづく)