【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -
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ついに、というべきだろう。
あの人気漫画「美味しんぼ」が野菜の硝酸態窒素の問題を取上げた「ビッグコミック・スピリッツ(6月1日/8日号掲載)」。その内容は、野菜生産の現状をおおむね正しく伝えており、有機・化学肥料の別なく過剰施肥が作物体内の硝酸態窒素含有量を増やしていることなどの解説も当を得ている。問題の取り上げ方も農業への「告発」というより、むしろ「旬」を無視した消費者の側に反省を促していることが、農業界にとってはせめてもの救いだというべきだろう。
しかし、消費者は被害者なのである。