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特集

粒だけじゃない!多様なコメの商品開発 | 農業経営者 11月号 |  (2008/11/01)

特集

小麦高騰の影響で、コメを原料とする商品開発が盛んである。
しかし、よく考えてみると、これまで生産者や食品メーカー、さらには消費者も、「コメ=粒」と思い込んでいなかっただろうか。実は、コメを粒のまま食す文化は、世界の中では例外的である。そう考えれば、「粒から粉」もしくは「粒から液」と形を変えることによって生まれるビジネスチャンスはあるに違いない。発想を大胆に転換し、お客様のニーズに応える商品開発に取り組もう。

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Posted by 編集部 | 13:30 | この記事のURL | コメント(216) | トラックバック(0)
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農業経営者取材 | 新・農業経営者ルポ

イトミミズとイナゴに学んだ経営者  | 農業経営者 11月号 | (2008/11/01)

【すぎやま農場 杉山修一(栃木県塩谷町)】
経営者ルポ たった一人の発見が、世の中に大きなインパクトを与えることがある。新たな発見が誕生する瞬間、人間の信念は拡大する。既存の価値観を突破しなければ、新たな価値観は創造されないからだ。杉山修一という、たった一人の農業経営者が創り出した農場が今、多くの人々を魅了し、自然や農業に対する価値観に影響を与え始めている。信念が拡大するきっかけは、人との出会いや別れ、病気や交通事故など、人それぞれだが、杉山の場合は、見慣れたある風景だった。

農業機械と農薬のスペシャリスト



就農した1977年当時に3haだった圃場面積は、2008年には借地も含め48haにまで拡大した。規模拡大を進めると同時に、数々の農業機械を導入することによって、水稲、小麦、大麦、ソバ、大豆といった品目を2年3作で栽培する効率的な輪作体系を実現してきた。

積極的に導入してきたのは機械だけではない。もともと科学的思考の持ち主である杉山は、農業高校時代に習得した農薬の知識を活かし、最新の農薬をいち早く入手しては、その効果を最大限に活用してきた。外資系農薬メーカーの販売前モニターなども積極的に務めていた。気がつくと、杉山は農業機械と農薬に関するスペシャリストとして、地域の相談役的な存在になっていた。

最先端の農業機械の導入、最新の農薬の活用、大規模な土地利用型の農業経営によって面積も売上も順調に拡大し、自分自身の信念や農業経営の方向性には、何の迷いも疑問もなかった。

アトピー性皮膚炎で有機農業への転換を決意



ところが、である。順風満帆だと思われた杉山は、突然思わぬ出来事に見舞われる。重度のアトピー性皮膚炎が発症したのである。

農薬を散布するたびに、全身が激しい痒みに襲われた。当初はその都度、痒み止め薬の注射を打ち続けていたが、やがて注射の効き目がないほどに症状が悪化してしまった。杉山は「とにかく痒くて苦しかったですよ。農薬の効果はあったけど、こんなに苦しいことを一生続けるなんて考えられなかった」と述懐する。

激しい痒みから逃れるため、杉山は農薬の散布を止め、農薬を散布していないコメを食べた。すると薬物治療を施さなくても、アトピー性皮膚炎は治癒していったのである。この体験に、信じてきた科学的思考は万能ではないことを思い知った。杉山は今でも、すべての農薬の有効性について否定しているわけではない。しかし「自分が食べられないおコメを他人に販売するわけにはいかない」、そう考えた。同時に、長男の真章の就農が決まったこともあり、杉山は除草剤や化学肥料を使わない農業に転換する判断を下したのだった。今から7年前の01年のことである。

(以下つづく)
※記事全文は農業経営者11月号で
Posted by 編集部 | 12:30 | この記事のURL | コメント(40) | トラックバック(0)
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時流 | 食料自給率向上の罠

欧米農業強国を抜き去った?!ニッポン食料自給率(金額ベース)の虚構 | 農業経営者 11月号 |  (2008/11/01)

自民党総裁選で5人の候補者が一様に向上を訴えたカロリーベースの食料自給率。その計算のインチキ加減を前号特集(10月号24〜26頁)で例証した。政府が国策として向上目標を定めるもうひとつの自給率がある。金額ベースだ。今回、その虚構性を証明する。

自給率に貢献できない罪悪感


前号の「インチキ食料自給率に騙されるな!」で、カロリーベースの自給率計算式そのものの無効性とその向上政策の有害性を例証した。

ある読者から「おかげで悩みが解消されました」と予期せぬ反応が寄せられた。

「作っているのは燃料を大量に消費して、カロリーが低い農産物。食料がたいへんな状況になりそうなのに、自分は自給率にぜんぜん貢献していないんじゃないかと……」。

彼はお客様にいいモノを届けたいと一生懸命な若手経営者である。そんな彼に、無用な罪悪感を起こさせるような暗く陰湿な政策など、さっさと止めてもらいたい。

別の方からはこんなご意見をいただいた。

「他の先進国の海外依存もこんなに高かったのか。金額ベースで日本は約7割も自給率があると知って自信がもてた。農水省は国際競争力の指標になる金額ベースを全面に出すべきだ」

ごもっともだと思い、取材してみた。結論は上の表1である。驚くことなかれ! 日本の金額ベース自給率は主要国のなかで、すでにNo.1である。国は2015年の目標として現在の66%から76%までの向上を掲げるが、世界でぶっちぎりNo.1を目指しているということか? 否、金額ベースの指標にもカロリーベースと同様、農水省の巧妙な罠が仕掛けてあったのだ。罠に気付いた経緯を説明しよう。

日本と海外の金額ベース自給率を比較しようと農水省のホームページで調べてみた。いくら探しても出てこない。省自給率担当に尋ねたところ、「計算したことがない。海外は正確なデータもないし。今後調べるつもりがあるかどうかも、回答できない」とわざわざ念を押す。これは怪しすぎる。

カロリーベースの場合、「主要国で最低水準」と日本の低さを強調するために、さんざん比較していた海外の自給率。膨大な計算を要する主要10カ国のカロリーベース自給率を昭和36年分から公開しておいて、単純に出せる金額ベースの計算をしていないはずがない。

(以下つづく)

浅川芳裕blog
※記事全文は農業経営者11月号で
Posted by 編集部 | 12:29 | この記事のURL | コメント(265) | トラックバック(0)
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