【農村経営研究会】2016年第4回定例会のご案内
前略、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
【農村経営研究会】2016年第4回定例会のご案内です。
今回の講師は、宮城県登米市新田(にった)の農業生産法人有限会社伊豆沼農産 伊藤秀雄社長にお願いしました。
農村経営研究会では、たびたび「いかに地域の人々を巻き込むか」ということが話題となってきました。これまでご講演いただいた講師の先生方のなかには、いわゆる「よそ者」という立場で各地にアドバイスし、地域の人々を動かしてこられた方もいます。このように「よそ者」であることがかえって功を奏する場合も少なくありません。
一方、その地域で生まれ育った農業経営者の場合は、どうやって地域を巻き込んでいけばよいでしょうか。
その参考になるのが、昨年、視察先として紹介した宮城県登米市の例です。伊豆沼農産の伊藤秀雄氏は、長年かけてじつに自然なかたちで地域の人々を引き込んできました。
伊藤氏は水稲栽培と養豚業を父から引き継ぎ、1988年に伊豆沼農産を創業するとともに農産物加工業と直売所、レストランの運営を始めました。2004年からは「農村産業」と呼ぶ、都会から人を呼び込む活動にとりかかります。2015年には都市農村交流事業として正式に立ち上げ、地域の人々とともに民泊などにも取り組み始めています。
伊藤氏の農村経営のはじまりは、NPO法人新田あるものさがしの会の設立です。ないものねだりをするのではなく、地域にあるものを探して誇りを持とうという会です。この会が開催している「しゃべり場倶楽部」では、老若男女問わず、人前で話すのが苦手な人たちも参加しています。
昨年から始めた民泊は、食事を提供しなくてもよいという条件にし、参加する農家の負担を軽くしています。民泊に訪れたお客さんも見学できる「食の文化祭」は、地域の人々が自分の家で普段食べているお惣菜を持ち寄るという祭にしました。
このように、伊藤氏が展開する事業は、ハードルを低くし、誰でも参加しやすくしていることが特徴です。そこからスタートして農村の事業へと発展させていくというボトムアップ型とも言えるでしょう。
講演では、いま取り組んでいるさまざまな事業について、「どうやって地域の人々を巻き込んだのか」「なぜ地域の人々は参加したのか」というところに注目していただきたいと思います。
皆様のご参加、心からお待ちいたしております。
農村経営研究会
事務局長 昆吉則
【日時】2016年11月17日(木)
定例会 15:00~18:00
【会場】 シチズンプラザ 2F会議室
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場4-29-27
http://www.citizen-plaza.co.jp/access/
【当日の会費】
農村経営研究会会員(1名様):無料
会員同行者(1名につき): 5,400円 (税込)
一般参加者:1人目 10,800円、2人目より 5,400円 (いずれも税込)