【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -
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2、3月にたくさんの読者から電話やメールを頂いた。たいていは東北か北陸の稲作地域からだ。
「集落座談会などで行なわれる生産調整に関する説明が、米政策改革大綱の趣旨とはおよそ別物になっている。政策は市町村へ下りてくる中で勝手に変えられている」と。
説明にあたる者がそれを理解していないというより、行政やJAが自分たちに都合のいいように政策を解釈して集落の農民に説明しているというのである。改革大綱がいうところの「担い手」あるいは「認定農業者」という存在も有名無実化され、改革大綱の中身を指摘しつつ反論してみても、集落の論理も使って恫喝を加えられながら、数の論理で押し殺されてしまうという。