【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -
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さる6月6日、千葉県山田町である野菜冷凍工場の竣工式が行われた。ホウレンソウ、コマツナなどの軟弱野菜の冷凍工場である。それを作ったのは、千葉県の若手農業経営者たちが集う和郷園(本誌1999年11月号「農業経営者ルポ」他参照)。
和郷園は1991年に山田町の木内博一氏を中心にして千葉県北東部の5人の新世代農業経営者が集まって始まった産直団体である。その後の和郷園は、20代30代にの若い経営者たちに限って組合員を集め、現在では50農場以上の出荷者を束ねる組織になっている。単に供給する野菜の品質の高さだけでなく、食品や農産物に対する“信用不安”をもたらした様々な事件が発生する以前から、自ら“供給者責任”の自覚し、供給者責任を果たし得るシステム開発に自ら取り組んできた。その信頼性と情報公開への努力等が評価され、今では生協や量販および外食業者その他に幅広い顧客を持つに至っている。