本誌は創刊以来、農業生産におけるマーケットを意識した経営主体の有効性を訴えてきた。個別経営であろうと集落営農であろうと、そこに戦略を持ったリーダーが存在するかを問題にしてきたのだ。
2007年度から「品目横断的経営安定対策(直接支払い)」がスタートする。しかし、対象である「担い手」に集落営農が組み入れられて以来、担い手すべてを集落営農化させるかのように誤解する地域や集落もある。
県行政や農協などの主導のもと、急速に組織化が進むなか、集落営農に有効な経営主体は存在するのか。また、誤解されている政策の真意とはなにか。政策を策定した農林水産省に聞く。
さらに、集落単位の経営で成功した事例を紹介し、重要なのはマーケットを意識した有能な経営主体の有無であることをあらためて確認する。