【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -
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福島県いわき市に住む読者小泉秀雄さん(50歳)の話である。
小泉さんは借地を中心に16haの稲作をしている。米の販売は米穀店向けの契約栽培、旅館などの大口顧客を中心にした直売、それに農協出荷が三分の一の割合だそうだ。昨年度の場合でも、農協出荷分は最終的に1俵一万七千円という水準であり、自分で販売をするものも含めて米価が一気に下がっていくことを覚悟している。
しかし、小泉さんは稲専業の「自己完結型大規模米生産者」として発展するのではなく、兼業農家を顧客とする「サービス業者」としての事業展開をとることによって低米価時代の経営戦略を見出している。