【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -
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小泉純一郎氏が自由民主党総裁選挙で圧倒的な勝利を収めた。それを決定付けたのは職業的政治家の決議ではなく、地方自民党員による予備選挙だった。その結果に示されたのは候補者である小泉氏自身を含め、永田町の国会議員たちの予感をはるかに超える党員の変化だった。
自民党の過半数割れにともなって成立した非自民七党一会派の連立による細川政権(1993年)や自民・社会両党が新党さきがけを巻込み社会党委員長を首班とする自社さ連立政権の誕生など、いわゆる「55年体制の崩壊」といわれた一連の「政権交代」劇よりも、それははるかに大きく深い意味を持つ日本人の意識の変化を示す事件ではないだろうか。