【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -
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今月号の特集タイトルは「コメを神棚からおろす時」である。その中で、「“米政策”より“米ビジネス”を語ろう」のテーマで市川稔氏と小塩幹雄氏という二人のコメ・ビジネスマンに“農業”、“農家”、“米流通”について語っていただいた。
その中で市川氏は「計画通りにいかない計画流通米」と「計画通りにいってる計画外流通米」と米流通改革の状況を言い当てている。そして、消費者の米購入先も「農家から直接購入」と「親兄弟からもらっている(縁故米)」の合計が全体の43%に及ぶほど現実が先行しているのに、今さら大綱を作ってこれからの米流通の方向性を定めようと考えること事態、時代錯誤ではないかと笑う。そして、これまで役人とその管理下に置かれた利権ビジネスであったればこそ、まともなビジネス感覚さえ持てば多様な可能性があることを、市川、小塩の両氏は異口同音に語っていた。