【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -
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自給自足の社会だった頃を想像してみよう。人は家族(食べる人)のために狩りをし畑を耕したであろう。しかし、農耕や狩りをするために食べる者を求めたりはしなかったはずだ。
農業は「食べる人(消費者)」のためにあるのだ。農民や農業のために消費者がいるのではなく、農家自身を含めた消費者(食べる人)のために農業や農業経営者は存在しているのだということを我々は忘れるべきではない。
これまで農業界や農家は「農業者の生活権」を語ることには熱心であっても、どれだけの重さで「食べる人のために」と考えてきただろうか。