農業経営者取材 | スーパー読者の経営力が選ぶ あの商品この技術 | ||
群馬県前橋市 (有)三輪農園代表 三輪民雄氏が選んだ商品 | 農業経営者 8月号 | (2005/08/01)
■労働構成 / 本人、妻、社員1名、パート9名
■売り先 / コメ-直売、小売店、卸問屋。麦-農協。施設野菜-農協を通して市場出荷
90馬力。この春、農大から入社した鈴木良佑氏用に購入した新車。今、三輪氏が切実に感じているのは、自分と同レベルに圃場を管理できる人材の必要性で、今後さらに規模を拡大するに当たって、マネージャー的存在の有無は経営を左右すると考える。そのレベルまで少しでも早く成長させるために、トラクタやコンバイン、作業機など、あえて自分と同じサイズで鈴木氏に作業させる。短期的には、麦からコメの限られた移行期間内で少しでも作業を早める狙い。
三輪農園では、麦の収穫から、そこを田にして田植えするまで1週間しか猶予がない。麦ワラは法律で燃やすことができず、持ち出す時間もないので、ロータリですき込まざるえない。それをプラウでやっても、水を入れれば浮いてきてしまう。
しかし同機を代かきに使えば、先端が微妙な角度で湾曲する爪がワラを土中に押し込み、レーキが泥を上に被せるので、残かんを気にせず作業ができる。もうひとつ問題は、すき込んだ麦ワラが腐熟の過程で発生させるガス。稲の初期生育を阻害する。これには、写真下のアイデンカルスと米ヌカを混ぜたものを田に事前に撒くことで驚くほど抑制できる。「この資材がなければ麦をすき込む勇気は出なかった」と三輪氏。
三輪農園の圃場は、大まかに言えば砂壌土。しかし「広げれば広げるだけ散らばる」というそれぞれの土質は、使用年数などにより当然異なる。そのため、プラソイラ・バーチカルハロー・レーザーレベラーまで一通り揃った耕うん・整地用作業機は「とことん手間をかけるべき場所」と省力すべき場所によって組み合わや使用が変わる。
12インチ3連リバーシブルプラウの後ろに取り付けるこの鎮圧輪は、プラウ耕の後作業を省力させる有効なアイテムだ。それなりの重量があり、プラウで起きた山をある程度潰せるので、場所によっては「バーチカルハローをかけなくても、このまま麦が播ける」と三輪氏は話す。
三輪氏の悩みは、除草剤の効きに大きな影響をおよぼす田の水持ちの悪さ。本来は省力のため、すべての田に1kg剤用の同機を使った田植え同時散布をしたいところだが、減水深が大きい田には、反当り3倍多く撒ける3kg剤を背負い式の散布機で撒かざるをえない。
今年、意を決して水持ちに不安がある田にも、田植え同時散布機で「ザ・ワン」と「イノーバ」を撒いた。雨による剤の流出などが心配されたが、一週間経っても経過は良好で、「来年の作業を大幅に見直す可能性」があると三輪氏は話す。同機の散布幅は4~10条。
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