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岩手県北上市の生産者ら
斑点米による落等は“人災”
県、農協の生産現場を意識した対応が唯一の改善策 | 農業経営者 11月号 | (2005/11/01)
今年、岩手県・宮城県を中心にカメムシによる斑点米でコメの落等が相次いでいるが、岩手県北上市の複数の生産者によれば、これは「一種の人災」で、農協や県、普及所などの縦割り的構造と柔軟性のなさにその原因があると、早急の改善を声高に訴えている。
同地区の被害状況は、生産者らが知る限りでは「9月末のある日には、1800袋(30kg)集荷された『あきたこまち』の内、1600袋が規格外にされた」とのこと。生産者らはその「人為的原因」を3つ挙げる。
1つ目は、農協の販売戦略上の理由から、使用可能な農薬を現実的でない数に制限していること。生産者らのいる農協では、集荷するコメを「一般米」、「基本米」、「特別栽培米」の3種類に分類するが、集荷量の一番多い「基本米」の規定では、使用可能な農薬を10種類程度に限定しており、その中でカメムシ防除を目的とする殺虫剤は1剤しか含まれていない。しかも、使用回数は1回のみでカメムシの発生に合わせた段階的な防除ができない。
2つ目は、病虫害警報の広報が徹底されていないこと。8月10日、カメムシの大量発生が確認されたため、同県病害虫防除所から警報が出されたが、「広報車で大々的にふれられることも、農協を通じ生産者に緊急召集がかかる」こともなかった。さらに、被害を最小限に抑えるため「規定を超えた柔軟な対応」をもとられることはなかった。
3つ目は、使用可能な農薬が年ごとに変更され、しかも限定的であること。そのため、「過去の経験を生かした圃場の特性に合わせた農薬の選定ができず、効果的な防除を不可能」にしているという。
県は改善策として、「発生源である耕作放棄地や放置された牧草地の雑草を刈ったり、耕起するなどの地域ぐるみの対応」を挙げる。
しかし、生産者らは「今年が特別ということではない。生産現場の経験や知識を重視した幅のある農薬の選定や、有事の際、行政や農協が柔軟に対応することで、被害は十分抑えられる」と反論する。 藤島町では来年もこのイベントに出店する予定。
1つ目は、農協の販売戦略上の理由から、使用可能な農薬を現実的でない数に制限していること。生産者らのいる農協では、集荷するコメを「一般米」、「基本米」、「特別栽培米」の3種類に分類するが、集荷量の一番多い「基本米」の規定では、使用可能な農薬を10種類程度に限定しており、その中でカメムシ防除を目的とする殺虫剤は1剤しか含まれていない。しかも、使用回数は1回のみでカメムシの発生に合わせた段階的な防除ができない。
2つ目は、病虫害警報の広報が徹底されていないこと。8月10日、カメムシの大量発生が確認されたため、同県病害虫防除所から警報が出されたが、「広報車で大々的にふれられることも、農協を通じ生産者に緊急召集がかかる」こともなかった。さらに、被害を最小限に抑えるため「規定を超えた柔軟な対応」をもとられることはなかった。
3つ目は、使用可能な農薬が年ごとに変更され、しかも限定的であること。そのため、「過去の経験を生かした圃場の特性に合わせた農薬の選定ができず、効果的な防除を不可能」にしているという。
県は改善策として、「発生源である耕作放棄地や放置された牧草地の雑草を刈ったり、耕起するなどの地域ぐるみの対応」を挙げる。
しかし、生産者らは「今年が特別ということではない。生産現場の経験や知識を重視した幅のある農薬の選定や、有事の際、行政や農協が柔軟に対応することで、被害は十分抑えられる」と反論する。 藤島町では来年もこのイベントに出店する予定。