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このまま敗れるのか 日本のコメ農家 PART1 | 農業経営者 12月号 | (2005/12/01)
今月、来月と2回に渡ってコメ生産を取り巻く世界の政治・ビジネス環境を分析する。まず、日本のコメは守られているという幻想を捨て「世界のコメ競争力MAP」の描く現実を直視していただきたい。これを示したのは敗北感を抱いてもらうためではない。まったく逆で、日本の農業経営者が、世界のコメ輸出国がターゲットとする日本という最も豊かな市場の渦中にいるという優位性を認識するため。そして世界に我らの活躍の場が広がっていることに気付くためでもある。
本稿制作時において、12月に開かれるWTO香港閣僚会議では、農産物の関税引き下げ率などの細目は盛り込まれない見通しだ。しかしこの問題の決着は、貿易を通じた経済拡大を命題とするWTOの存亡に関わるものであり、交渉の主要プレーヤーの間では上限関税100%以下での基本合意はできていることから、日本のコメだけを守る主張は跳ね除けられることは確実だ。ある程度認められたとしても、その見返りは大幅輸入増につながるミニマム・アクセスの拡大だ。対応策として直接支払いが語られるが、そこに安住する農業経営に未来がないことだけは確かだ。
今回は、日本のコメ農家がこの現状をどう捉えるべきか検証する。
WTO農業交渉で日本はなぜ孤立するのか 世界には通用しない日本農業国家の論理
鉱工業分野を中心に、日本経済はWTOルールから多大の恩恵を受けてきた。しかし、国内農業保護を理由にさらなる交渉を引き延ばしにする政策は、交渉の主要グループから外れる憂き目につながり、交渉破壊の「戦犯」に指名されかねない状況になっている。今やその圧力は、海外からだけではなく、攻めをうちたい国内鉱工業分野からも上がる。(以下つづく)
関税100%時代の到来は逆境に非ず 農企業的経営の始まりだ
WTOの農業交渉で各国の足並みの乱れが指摘されていますが、各国から提出された具体的な数字についての議論が行われており、ひと頃に比べてかなり進展していると言えます。(以下つづく)
もうはじまっている!輸入米が引き起こす米価の下落
コメ輸入商社が見る 外国産米ビジネスの可能性>
国産米生産者は早急な経営改善が必要
ウルグアイラウンドで日本に義務づけられた76万tの輸入米。その一部である10万tのSBS米はすでに外食産業で一定のユーザーを得て定着し、国産食用米のマーケットに影響を与え始めている。現状では蕫枠﨟の範囲内でしか取引を行なえないながらも、コメの輸入を手がける商社は「売り先を増やす自信はある」と市場の将来性を示唆する。輸入米の将来を担っていくであろう商社の思惑を探ってみた。(以下つづく)
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