農業経営者取材 | スーパー読者の経営力が選ぶ あの商品この技術 | ||
千葉県成田市 小泉輝夫氏が選んだ商品 | 農業経営者 3月号 | (2006/03/01)
■生産作物 / コメ18ha(コシヒカリ、ひとめぼれ<直播>、アキヒカリ、ふさおとめ)。青大豆7ha
■労働構成 / 本人、妻、両親、社員1名(周年雇用)、パート25名
■売り先 / 出荷組合(農)和郷園を通し、生協、スーパー、加工所など約50社。
近所の農機店から、およそ80万円で購入した6条刈りコンバイン。購入当時、ギアシャフトの老朽化や、HSTの油圧タンクに入ったクラック、各搬送チェーンのギア心棒の劣化など、外見以上に消耗が激しく、その農機店から「これだけはやめておけ」と警告されたもの。実際、一応の点検をしたにもかかわらず、「刈り始めて10mで止まってしまった」。
それでも、コメの低価格と逆行する値段で販売される農機に違和感を覚える小泉氏は、あえて安い中古機を使い、それに伴う不便は自身の機械整備技術で補う。搬送チェーンはスクラップから持ち出したギアをつなぎ合わせ、ギアシャフトは金属加工屋に硬度を計測した上で切り出し交換。オイルが漏れ出したHST部は親戚の元レースメカニックに頼んで溶接した。いかなる状況にも対処できるネットワークを周辺に築く小泉氏は、「機械に直せないものはない」と断言する。
小泉氏の代かき作業はとても素早い。仲間からは「モータボートか」と言われるそうだ。それができるのは、の12インチプラウによる秋起しの後、土を真冬の寒にさらすため。表層に霜が下り、それが溶けまた凍るを繰り返すうちに春にはパラパラの土になるという。
プラウ耕でできた盛り上がりや圃場そのものの凹凸も、ウイングハローの排土板で事前にならしておけば(場所によってはロータリを浅くかける)、代かきの時間を短縮でき、土の練りこみ、機械の圃場走行を最小限にとどめることができる。「砕土や表層鎮圧を考えるとバーチカルハローの導入も考えたが、雑草の埋め込みを考えると横軸型がいい。ロータリの爪を土の表層に引っ掛けるように使えば土へのダメージを最小限にできる」という。
何年か前、大豆用に小泉氏の父親が自作した耕うん・除草・播種をこなす複合機。トラクタフロントの200Lタンクに種子を入れ、後部リンクに付くロータリ後方の播種機で播種する。制作費はほとんどかかっておらず、4日で7haの播種を完了する。小泉氏はこれを畦畔除草に使うことを計画中。
旧式のため、片側のロアリンクを独立制御できなかったが、油圧を追加し、右ロアリンクを手元のレバーで上下させることができるように改造した。こうすることで右ロアリンクに取り付ける除草剤散布用のノズル(3~4頭口を予定)の位置を変えることができ、畦畔のノリ面に沿っての散布が可能になる。散布時期は、3月後半ごろの畦塗り後で、「劇的な省力」を期待しているとのこと。
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