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(有)正八(秋田県・大潟村)
他県での農地利用で経営拡大と人材育成 | 農業経営者 6月号 | (2006/06/01)
秋田県大潟村の(有)正八(宮川正和代表)は今夏、茨城県内に1haの農地を借り花卉栽培を拡大する方針だ。
全国有数のコメ産地である秋田県大潟村を拠点に花卉や大豆、カボチャなどの栽培を複合経営する同社は、村外近郊に出作りをするのではなく、県外の農地に同社の職員を常駐させる。独立した生産拠点としての機能を高め、来春には約3000万円の売上げを目指す。
全国有数のコメ産地である秋田県大潟村を拠点に花卉や大豆、カボチャなどの栽培を複合経営する同社は、村外近郊に出作りをするのではなく、県外の農地に同社の職員を常駐させる。独立した生産拠点としての機能を高め、来春には約3000万円の売上げを目指す。
一つの地域で大規模化を進めるのではなく、県外の生産拠点作りに取り組む経営の狙いは、気候条件などの地域差を利用した出荷期間の延長や天災による被災リスクを軽減するためだ。また農地の選定に当たっては、出荷市場が近隣にあることや交通網の充実、再利用できる施設の有無などを重視。初期投資を抑えることで、設備費償却の短期化も図っている。
「周囲のサポート態勢や稲作のノウハウ一つを考えてみても、大潟村はコメを作るのに向いているだろう。しかし、その分挑戦できることの制約も多い」
自身が稲作農家の2代目であった代表の宮川正和氏は、今から10年前に「周囲の人がやっていないことに取り組めば、ルールも自分で自由に作っていける」と稲作中心の経営から方針を転換した。
経営を拡大する一方、生産拠点を県外に持つことは、人材育成の面でも有効だと言う。宮川氏は「若い従業員にこそ明確な責任とチャンスを与えるべき。常駐させる社員には、敢えて経験の少ない新人を選んだ」と話す。
地域の伝統や慣例の殻を破る経営のあり方について、宮川氏は言う。
「今まであったモノを変えるより、新しいモノを生み出していく方が何倍も楽しい」
「周囲のサポート態勢や稲作のノウハウ一つを考えてみても、大潟村はコメを作るのに向いているだろう。しかし、その分挑戦できることの制約も多い」
自身が稲作農家の2代目であった代表の宮川正和氏は、今から10年前に「周囲の人がやっていないことに取り組めば、ルールも自分で自由に作っていける」と稲作中心の経営から方針を転換した。
経営を拡大する一方、生産拠点を県外に持つことは、人材育成の面でも有効だと言う。宮川氏は「若い従業員にこそ明確な責任とチャンスを与えるべき。常駐させる社員には、敢えて経験の少ない新人を選んだ」と話す。
地域の伝統や慣例の殻を破る経営のあり方について、宮川氏は言う。
「今まであったモノを変えるより、新しいモノを生み出していく方が何倍も楽しい」