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茨城県つくば市・みずほの村市場(長谷川久夫代表)
直売所専門のフランチャイズ展開企業を設立
外食、流通、建築、農業技術の専門家6名が発起人 | 農業経営者 7月号&nb (2006/07/01)
直売所「みずほの村市場」(茨城県つくば市)を経営する長谷川久夫社長が、直売所をフランチャイズ(FC)展開するための会社をこの5月に設立した。社名は農業法人みずほの村市場合同会社。長谷川社長ほか、外食、流通、建築、農業技術の専門家6名が発起人となった。同社がFCの本部となる。
FC加盟店は、既存の直売所ではなく、新たに直売所を運営したいという人から募集し農家には限定しない。運営に関しては、外食産業やサービス業の経験を持つ人材をFC本部が送り込んで、指導にあたる。1店舗あたり40〜50名の出荷農家を組織し、約3億円の売上げを見込む。肥料やその他の農業資材のメーカーおよび取扱業者、金融機関ともタイアップし、直売所を核とした農業ビジネス全体の活性化も狙っていく。最初に、水戸市内で1号店をオープンさせる予定。当面は首都圏内での出店に集中させ、商圏人口10万人前後の立地に15店舗を出店していく計画だ。
長谷川社長は「みずほの村市場」を1990年にオープンさせて以来、出荷農家に「収量ではなく品質重視の農産物の生産・販売をしよう」と呼びかけてきた。その結果、同店は「少々高くても質のいい農産物がほしい」という顧客層に支持され、約40名からなる出荷農家は、平均で600万円以上の年収を確保している。「これまでの日本の農業は、品質ではなく量を求めてきた。その結果、農家は再生産価格を維持できなくなり、経営が悪化するという悪循環を繰り返してきた」と長谷川社長は指摘する。
今回、FC展開する直売所では、「みずほ」の運営方法をモデルにして、品質重視の農産物づくりを農家に呼びかけ、平均年収700万円を確保できる農家を育成していく。 一方、直売所には適しない規格、品質の農産物については他の販路も開拓していく計画だ。ITを活用して、作付けから栽培、収穫、出荷、販売までの一貫システムを構築することで、無駄や無理を減らし、流通コストの低減も図っていく。
現在、農産物の小売価格に対する農家の手取りは30%前後といわれているが、直売所および他の販路への販売を通じ、「手取りを60%まで引き上げていく」と長谷川社長は話す。出荷農家にはGAP(適正農業規範)の取得もすすめる。
また、直売所を核として新規就農者の育成、食育にも事業領域を広げていく計画もある。同社では、直売所開設または出荷を希望する農家を募集している。問い合わせはみずほの村市場の山峰國彦専務理事まで。TEL029-851-5346
長谷川社長は「みずほの村市場」を1990年にオープンさせて以来、出荷農家に「収量ではなく品質重視の農産物の生産・販売をしよう」と呼びかけてきた。その結果、同店は「少々高くても質のいい農産物がほしい」という顧客層に支持され、約40名からなる出荷農家は、平均で600万円以上の年収を確保している。「これまでの日本の農業は、品質ではなく量を求めてきた。その結果、農家は再生産価格を維持できなくなり、経営が悪化するという悪循環を繰り返してきた」と長谷川社長は指摘する。
今回、FC展開する直売所では、「みずほ」の運営方法をモデルにして、品質重視の農産物づくりを農家に呼びかけ、平均年収700万円を確保できる農家を育成していく。 一方、直売所には適しない規格、品質の農産物については他の販路も開拓していく計画だ。ITを活用して、作付けから栽培、収穫、出荷、販売までの一貫システムを構築することで、無駄や無理を減らし、流通コストの低減も図っていく。
現在、農産物の小売価格に対する農家の手取りは30%前後といわれているが、直売所および他の販路への販売を通じ、「手取りを60%まで引き上げていく」と長谷川社長は話す。出荷農家にはGAP(適正農業規範)の取得もすすめる。
また、直売所を核として新規就農者の育成、食育にも事業領域を広げていく計画もある。同社では、直売所開設または出荷を希望する農家を募集している。問い合わせはみずほの村市場の山峰國彦専務理事まで。TEL029-851-5346