農業経営者取材 | 新・農業経営者ルポ | ||
第37回 動物園御中。今後はもう餌の心配はいりません | 農業経営者7月号 | (2007/07/01)
【(有)クローバーリーフ代表取締役社長 西窪 武 (京都府南山城村)】
京都府・三重県・奈良県の県境にある京都府南山城村。この、バス会社すら撤退してしまった山奥の山村に、全国で2つとない飼料ビジネスを展開する夫婦がいた。売るものは「動物園の飼料」。無農薬で育てた牧草を刈りとりユーカリ、樫、竹などとともに届けるというのだが……「誰にでもできそう」などと思ったら大間違い。そこには食うや食わずの苦闘から生まれた経営哲学と工夫があった-。
とてつもない急坂を器用に降りていく。坂には一面の孟宗竹。素人の自分には単なる竹藪にしか見えないが……実はここが日本で二人といないプロフェッショナルの「農場」だった。『クローバーリーフ』の西窪武氏が、切り倒した竹から枝葉を刈り、茶色い葉を落としながら話す。
「ジャイアントパンダは1日に20kg、竹3本分くらい食べるね。レッサーパンダは1日に2kgくらい。今は和歌山県の『アドベンチャーワールド』にいる双子のジャイアントパンダとその親の分、京都市動物園、大阪の天王寺動物園のレッサーパンダの分など全国7カ所の動物園に納めてるよ」 (以下つづく)
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