都市近郊型農業を実践する荒川一幸氏は、経営委譲をきっかけに直売へ着手する。折しもパソコンの普及時期と重なり、ネット販売を通じて顧客層の拡大も図られた。とはいえ、荒川氏は販路や販売量の増大にも足元を見失わない。品質に重点を置いたその経営手法は、状況がいかに変化しようとも最後まで貫いた。
乾燥機はすべて金子農機製。使いやすさを統一したかったので同じメーカーにしたという。バーナー循環タイプが4台に、遠赤外線タイプが1台。受託作業をしている20~30aの生産者に1つずつ割り当てるような具合で使用している。「コメには遠赤外線がいいが、反対にソバは量が少なかったり、水分が多いと皮がむけるのでよくない」
水稲の収穫に使用するクボタ製コンバイン「エアロスター/AR70」。キャビンのないタイプだが、これについて荒川氏は「キャビンはいいようで悪い。異物が入ったときに手で取れず、一度降りなければならない。そういう意味でキャビンは壊れる原因ともいえる」と話す。また、農業高校の出身でもある荒川氏は、エンジンをばらしたり、機械の実技をちょっと勉強しただけと謙遜するが、「以前はコンバインなんかも農閑期に全部ばらして整備していた」と語る。そのおかげかコンバインを引き取ったユーザーが「荒川さんのなら大丈夫」と耐用年数を過ぎてから3年ほど長く使用できたという。
2007年に導入したばかりのクボタ製6条田植機「NSU67」。「有機肥料の側条施肥と除草剤の散布が田植えと同時に行なえるため、作業効率が良くなった。ただ、肥料の粒状が大きいことから側条施肥機との相性が悪く、予定量が落ちなくて苦労した」
大麦とソバの播種に使用する小橋工業製10連プランタ「ND24-10」。「大麦とソバを輪作するので、大麦へのソバの混入を抑えるため、大麦の播種幅を狭くしている。この機種だと鎮圧ローラーが駆動軸として作動するため、8月の土が乾燥した時期にソバを播種すると、土をローラーで引き込んで種子が落ちなくなるのが欠点」
(以下つづく)
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