読者の会 | ||
第11回 4月11日『農業経営者』読者の会 定例セミナーのご案内 (2008/03/21)
「ドバイで農業!〜ニッポン農場のアラビアンドリーム〜」
【講師/浅川芳裕氏 『農業経営者』副編集長、『ポテカル』編集長】
「100兆円オイルマネーを日本の農場に還流させよ!」のコンセプトに本誌読者18人がドバイに集結した。今話題の急成長市場ドバイ、ベールに包まれた王族たちをターゲットにした贅沢市場とは? 中東最大の食品商談会Gulfood2008出展の成果は? ツアーに参加した経営者達が見出したビジネスの可能性とは?※ ドバイツアー速報はこちらをご覧ください。
講師プロフィール
1974年山口県生まれ。95年カイロ大学文学部東洋言語学科セム語専課中退。日本とアラブ間の映像版権ビジネスを行なうJ&Aメディアネットワークを設立。97年ソニーガルフ入社、モロッコ支社でマーケッターとして勤務。2000年農業技術通信社入社、04年から『ポテカル』編集長、05年から本誌副編集長、専務取締役。
場所: (株)農業技術通信社内セミナー会場
会費:一般参加の方は5,000円、『農業経営者』定期購読者の方は無料になります。
※ 今月号より、年間購読のお申込をいただいた場合も受講料は無料となります。
◇主催者から
●「オイルマネーを日本の農場に環流させよ!」が、現実味を帯びてきた
定例セミナー第11弾!
「ドバイで農業!〜ニッポン農場のアラビアンドリーム〜」
の講演内容をレポート
【講師】浅川芳裕氏(『農業経営者』副編集長)
「ドバイは我々がイメージする中東でも、アラブでも、イスラム圏でも、石油成金国家でも、近代国家でも、王政国家でも、国民国家でも……ない。絶対君主をCEOとした、効率的な企業だと考えてください」
4月11日のセミナーでは、ドバイ視察・出展ツアーの報告会を実施、ツアーを先導した弊社・浅川芳裕がプレゼンを行いました。前職で現地企業にいた経験もあり、堪能なアラビア語を活かして同国ムハンマド首長の著作『我がビジョン』を帰国後に研究、視察内容と擦りあわせたのが冒頭の結論でした。ツアーに参加した農家の一言もヒントになりました。「資本主義の究極の形態が実現しつつある。資本家・地主・経営者・労働者の機能分担が明確だ。補助金頼みの日本農業改革にも援用できる」
ホテルでの農産物のプレゼン、ドバイ近郊農場の視察……撮影した画像を見せながらプレゼンが続きました。特に総面積400 haを誇るUAE最大の水耕栽培農場は、その規模とともに徹底したコスト削減手法に、会場からも嘆息がもれました。「日本で冬場のハウスで油を燃やして作物を作るより、UAEのほうが適地。日本の農業技術を導入し、日本の冬場市場向けに作物を作るほうがビジネスとして合理的だろう」視察中、ある農家のコメントです。「日本農家が進出する生産拠点となれば、売り先は日本に限定する必要もない」
中東からの石油を大量に使いながら、世界で最も洗練された食ビジネスの川上を担っている日本農家。しかし残念ながら、国内には資本の蓄積がない。UAEの企業や投資家が、同国に進出する意欲がある日本農家に投資し、長期的に提携する価値は大きい。両国のパートナーシップは、食の多様化・高級化が進む湾岸諸国、ヨーロッパの農産物マーケットを席巻できる力を持ちえる。これはUAE農産業の基盤づくりと発展に貢献できる構想です。
さあ、今回の視察ツアー目標「オイルマネーを日本農場に還流させよ!」が現実味を帯びてきた。