*編集部より | ||
農水捏造 食料自給率向上の罠 全記事公開 (2009/02/01)
【特集】
(農業経営者2008年10月号)WTO決裂、エセ農業保護論に騙されるな!
常勝思考のニッポン農業
>>国民と農民を思考停止させ、ニッポン農業を弱小化させる
国策の罠「インチキ食料自給率に騙されるな!
農水省はWTO決裂そして福田改造内閣発足直後の8月5日、食料自給率が前年比1ポイント上昇し40%に回復したと発表した。自給率向上に対する国民の関心も高まってきている。その背景には、
(1)ニッポン農業、農家にがんばって欲しい(郷土愛・農業への成長期待)
(2)健康な生活を送りたい(安全・安心欲求)
(3)食料不足で飢えたくない(基本的な生存本能)
という国民の切実な思いがある。しかし、国が向上を掲げる食料自給率という指標が(1)(2)(3)のどれとも関係ない「インチキ」なものだとしたら、国民は一体どう思うだろうか? 今、そのカラクリを解き明かす。
【連載 第1回】
(農業経営者2008年11月号)>>欧米農業強国を抜き去った!?
ニッポン食料自給率(金額ベース)の虚構
自民党総裁選で5人の候補者が一様に向上を訴えたカロリーベースの食料自給率。その計算のインチキ加減を前号特集(10月号24〜26頁)で例証した。政府が国策として向上目標を定めるもうひとつの自給率がある。金額ベースだ。今回、その虚構性を証明する。
【連載 第2回】
(農業経営者2008年12月号)>>2015年食料自給率40%→45%
実現シナリオに漂う脱力感と空恐ろしさ
10月6日、2015年に自給率45%の実現を目指す農水省の国民運動がスタートした。フェンシングの太田雄貴選手らを応援団員に任命し、運動を盛り上げるという。彼らが45%に潜む根拠の薄っぺらさを知ったら驚愕するだろう。そして、自給率向上政策が農業者に経営被害をもたらしていることを知ったとしたら……。
【連載 第3回】
(農業経営者2009年1月号)>>農業界の実力をきっちり評価し、自給率原理主義を無化する、
新指標作りに着手!
読者からの要望に応え本連載は今月から数回、自給率に代わる新指標のたたき台を提示していく。初回は、農業を成長産業として位置づけ、社会が農産業に正当な評価を与えられる、公平で科学的な指標作成を試みる。
【連載 第4回】
(農業経営者2009年2月号)>>日米の農業基本計画比較から見えた農水職員の“無職責”
ついに農水省が自給率50%への工程表を発表した。精査すると、農水省の職権・職務をすべて投入しても実現できない目標ばかり。公務員と関係のない職責ゼロの仕事をさせても税金のムダだ。一方、米国の農務省職員は、公務員の職権を使い職責を100%全うできる仕事しかやってはいけない。
【連載 第5回】
(農業経営者2009年3月号)>>日本の自給率政策のお手本「英国」、自給率向上を国策にしない根拠を発表
英国は国民一人当たりの食料輸入額が日本に比べ2倍以上高い。農水省にとって英国は、過去30年間で自給率を25%向上させた模範国である。にもかかわらず、当の英国は自給率向上を政策にしていない。しかも、国策にしない理由を詳細な分析文書で国民に示している。その中身を解剖する。
【連載 第6回】
(農業経営者2009年4月号)>>日本の自給率向上政策のお手本、英国の自給率が15%下落していた!
国は教科書を使い、英国と比べ「低い自給率」「弱い農業」「来るべき食料危機」を事実として小学生に教える。実は英国の自給率(金額ベース)は下がり日本より低い。当の英国政府は、自給率と食料安全保障は、農業発展には関係ないと一刀両断。農水省の発表と完全に矛盾する。どちらが本当なのか。
【連載 第7回】
(農業経営者2009年5月号)>> 「自給率向上」から「儲かる専業農家増」へ
この指標転換で農業はずっとよくなる。
来年、5年に1度の改定を迎える「食料・農業・農村基本計画」。自給率50%を目指す方向で議論が進む。計画倒れになることは火を見るより明らかだ。日本の「食料・農業・農村白書」に相当する英国の「農業報告書2007」の内容から、日本の農業政策を叩き直す突破口を見い出した。
【連載 第8回】
(農業経営者2009年6月号)>> 「真に国民的政策目標足りえるか」
政府がはじめて食料自給率に疑問を呈した!
政府がはじめて食料自給率について疑問を呈した。それに代わる「所得目標」という指標を作り出す準備に入っている模様だ。しかし、農業の発展を阻害する新たな目標を作っても意味がない。やるべきことは政策追加ではなく、不要なものを取り除く作業だ。
【連載 第9回】
(農業経営者2009年7月号)>> 豪州の日本研究センター専門家は10年前に
自給率政策の問題点を論破していた!
豪州政府は10年も前に自給率政策の問題点を完全に分析していた。日本の食料安全保障政策は、食料の安定供給や専業農家の経営発展に結びつかない理由を解き明かす。そして、経済発展を阻害する政策をなぜ日本政府が好んで試行するのか、その事由を論破する。
【連載 第10回】
(農業経営者2009年8月号)>> 飼料用米補助金、納税者負担は肉1kg当たり
1600円。いつまで払い続けますか?
「減反維持」と「選挙対策」のためのバラマキ予算が制定された。米国産トウモロコシ飼料価格の約7倍のコストをかけて国産餌米を作るという。今年度、飼料用・米粉用米に割り当てられた補助金は1572億円。需要の見込みはない。
【連載 第11回】
(農業経営者2009年9月号)>> 赤字農家を大量生産する
民主党のトンデモ自給率向上計画
今後、農場が目指すべき目標はいかに働かず、経費を使い、ただ同然で売りさばくか。赤字が多ければ多いほどお金がもらえる制度。それが民主党が掲げる自給率向上政策の中身である。まったくもってトンデモない。内容を解説するとともに、そんな赤字推進策に代わる黒字化奨励策を提案する。
【連載 第12回】
(農業経営者2009年10月号)>> 民主党の「自給率60%トンデモ試算」と
自民党の「子供だまし自給率キャンペーン」
世界的に自給率が重用視されないのは、基本食料であっても互恵貿易が成立している証である。一方で日本においては、全ての政党が「自給率向上」をマニフェストに記載し、世界の潮流に背を向けた鎖国精神を堂々と喧伝する。この思想の行き着く先はどこなのか? 民主、自民両党の自給率政策の分析から読み解く。
【連載 第13回】
(農業経営者2009年11月号)>> 黒字農家も赤字に陥らせる、
民主党「農業者戸別所得補償制度」の弊害
農地の“貸しはがし”、土地価格の上昇、野菜価格のダンピング……。自給率向上を大義名分にした民主党所得補償の引き起こす弊害は数知れず、専業農家を赤字に追い込み、日本農業を大きく後退させる。農業界が抱える本当の問題を挙げ、民主党の愚策に代わる、成長戦略を提議する。
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●浅川芳裕blog●
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