提言 | 視点 | ||
農業を立て直す、農家のこせがれ | 農業経営者 2月号 | (2009/02/01)
あと5年が正念場
なぜこのような組織を作ろうとしたかというと、私たちなりに日本の農業に対する危機感を持ったからだ。中でも、世代交代がスムーズに行なわれないことがもたらす弊害は大きいと考える。これまで日本の農家が脈々と培ってきた、技法あるいは自然との付き合い方といった各地域に息づく“農業文化”と呼ぶべきものが途絶えてしまうことは、何よりも問題なのではないだろうか。 もちろん、「新規就農者に任せればいい」という意見もあろうが、参入障壁はいまだ高い。高齢化が進む現状を鑑みれば、ここ5年が正念場ではないか。早急に農家の息子・娘に実家に戻っていただき、農業を継いでもらうことが最善だ。こせがれは、都市住民ないし消費者の視点をも備えたことで、農産物の生産だけでなく、消費者の口に届くことを意識した農業経営の実現も十分期待できる。
アイデンティティーの再確認
このネットワークを立ち上げるにあたって、大々的に告知はしなかったが、こせがれからの反響は予想以上にあった。都会では、農家出身を名乗ることもなければ聞かれることもほとんどないからこそ、「農家」というキーワードが琴線にひっかかったのだろうか。それでもよくよく聞くと、自分が実家を継ぐことに対して、これまでは否定的だったこともまた事実。いわく「稼げない、魅力がない」と。しかし、そのような彼らでも、実家を継ぎ、魅力的な経営をしている同世代と話すのを見ていると、いたく刺激を受けているようである。「農家の生まれ」というアイデンティティーを再確認するきっかけになっているに違いない。 そのような彼らが自信とプライドを持って農業経営をするには、消費者の支援と理解は、不可欠である。農家が稼ぐためノウハウを模索すると同時に、消費者を巻き込む形で様々なプロジェクトを実現していきたいと考えている。
http://ameblo.jp/kosegarenet/
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