提言 | 視点 | ||
鹿児島県発世界行の技術 | 農業経営者 4月号 | (2009/04/01)
当社のスタートは、宮崎の町の中の、ごく小さな鉄工所だ。もともと家業を継ぐつもりはなく、上京してプレス工として会社に勤務していたが、仕事が忙しく呼び戻されたのがきっかけで仕事を手伝うようになった。
技術力はあった父親だが、借金返済に追われるなど経営はまるっきりダメ。やり方がまずいと痛感した私は、父親に「オレに経営を任せてほしい」と頼み込んだ。ちょうど20歳の時だった。この頃、役所勤務の友人に汗水働いている自分の姿を馬鹿にされた悔しい経験をした。「くそっ、世界一になって絶対に見返してやる」という気持ちが仕事に邁進する原動力にもなっていった。
“勝つ”ための方法
当社の飛躍のきっかけは、設備投資だった。24歳だった私は、年商3,800万円にもかかわらず、1億円の機械を購入すると決めた。銀行融資も受けられない中、メーカーに収益状況を説明し、購入にこぎ着けた。この投資が功を奏し、翌年以降、年商が倍になった。
なぜこのような思い切った賭けに出たか。それは当社の成長に差別化が必要と思ったからだ。「最先端の設備を導入することで、当社でしかできない仕事を受注できる」という読みは当たった。この差別化の方針は20年以上経った今でもブレることはない。
コストを抑制するため、海外から部品を調達する企業も多くあるが、その競争に当社が参加しても負け戦になるだけ。勝つための方法として、世界最高水準の設備と技術力を備えるとともに、現在10〜20万点/月平均ロット3〜4個、多品種少量生産において納期厳守 (現在71ヶ月)と不具合率0.0031%(現実績)という高品質で信頼を培おうと決めた。
社員力が苦境を救う
一昨年、鹿児島県内企業で初めてグッドカンパニー大賞 優秀企業賞(社団法人中小企業研究センター選定)を受賞した。ここまで評価されるのも社員の頑張りあってこそ、とつくづく思う。私が掲げた志はどんなに立派だとしても、社員が理解し、実現してくれて初めて意味あるものになる。
昨今の経済情勢において、順調に成長してきた当社も、これからは厳しい状況を迎えることになろう。しかし、あくまで顧客本位を貫き、社員全員が経営に参画することで乗り越えていけると信じている。
http://www.fujitaworks.com/
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