3月13日、(有)新福青果(新福秀秋社長、宮崎県都城市)にてJGAPとグローバルGAPの同時審査が実施された。審査に合格すれば、2つの認証を同時に取得した国内最初の農場となる。本審査はJGAP指導員の現地研修も兼ねており、JGAP指導員など約20名が立ち会った。
JGAP協会が確立したJGAPが、世界で最も普及しているグローバルGAPとの同等性を認められたのが2007年8月。JGAP協会は06年11月からJGAPとグローバルGAPの内容をすりあわせ、同等以上とみなされるかどうかの検討作業を繰り返してきた。
世界約6万農場が認証取得済み
グローバルGAPはEUで普及が始まった世界最初のGAPで、EU域内を始め、南アフリカ、チリ、アルゼンチン、トルコなど世界中の約6万農場が認証を受けている。また、グローバルGAPとの同等性を確認されたGAPはJGAP以外に英国、オーストラリア、オランダのGAPなど世界に18カ国ある。
同等性が確認されたことでJGAPの審査を受けて合格すれば、JGAPとグローバルGAP認証の両方を同時に取得できるようになった。EU内の大手量販店などが取り扱う農産物にグローバルGAPの認証取得を義務づけていることから、EUに農産物を輸出する農場にとっては有利となる。
新福青果は直営農場(約90ha)でサトイモ、ニンジン、ゴボウ、ラッキョウなどの青果物を生産する農業生産法人。宮崎・鹿児島両県にまたがる数百戸の契約農家からも農産物を集荷しており、一部は加工して量販店、生協、外食業者などに出荷している。(以下つづく)
世界70カ国の約5万農場が認証を取得するまで成長したユーレップGAP。農場管理における事実上の世界スタンダードになっている。我が国では日本版GAP(JGAP)の普及が始まったばかり。本誌では、農場の経営管理手法そして国際競争に生き残るための規範として、GAPに注目。世界の動き、日本での進展を毎月報告する。レポートはジャーナリストの青山浩子氏。 -
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