総合防除で減農薬エコファーマー取得を目指す
野口 防除にあたっては、総合的な対策が必要だと考えています。農薬散布に頼るだけでなく、十分な植栽間隔をとって整枝したり、徒長枝を適切に剪定したりすることによって風通しがよくなり、防除効果も向上します。肥料にも工夫して、病気に強い樹や葉を育てることが大切だと思っています。
専門家 農薬散布だけに偏らない総合防除の実践は、大変効果的な病害虫対策になると思います。実際に農薬を散布する時や、被害が出てしまった際に気をつけていることはありますか?
野口 病害虫による被害枝や枯れ枝は放置せず、園外に運び出すか焼却するように努めています。さらに葉や果実の観察、気象情報のチェックをこまめに行ない、適期防除で無駄な農薬散布をしないように心がけています。おかげで園内の病害虫の密度が下がってきて、大発生することはなくなりました。
専門家 それらも的確な対応ですね。結果も出ていますし、今後も継続していくといいでしょう。ただ、スプリンクラーによる散布はムラが出やすいので、場合によっては補完防除の実施を検討されてもいいと思います。さて、防除暦を見てみますと、減農薬に積極的に取り組まれているようですね。