【(株)ケーアイ・フレッシュアクセス社長 松丸正明(東京都)】
急伸する青果物流通のイノベーター
茨城県のハーブ生産者・霜多増雄氏(1945年生)は、科学する精神が凄い。土壌の科学を徹底追及し、野菜本来の機能性成分を持ち、他方、人間の健康に有害な硝酸態窒素ゼロ(正しくはND)の野菜を供給することで成功を収めている。そして何より霜多氏は、インスピレーション能力が発達している。この能力が科学と現場を結びつけるカギとなり、経営を成功に導いている。
「農産の流通革命」を起こそうと立ち上げられた会社が、8年間で売上高1500億円の企業に成長した。
スーパーや外食などが大発展しているにもかかわらず、既存の市場流通はユーザーの大規模化に対応できていない。取引単位の大規模化に伴い、卸売会社や仲卸業者を経由することなく、生産者とユーザーを直接つなぐシステムとして市場外流通が発達してきた。この市場外流通の風雲児が(株)ケーアイ・フレッシュアクセス(KIFA・松丸正明社長)である。
KIFAは商社系の中間流通業者として1998年に新規参入、卸売市場を経由せず量販店に直接販売する新興企業であり、市場外流通を担う唯一の全国ネットワークの広域青果卸である。(以下つづく)