【照沼勝一商店 代表取締役 照沼勝浩(茨城県那珂郡)】
縮減社会で成功する道
いま、農村と農業は「縮減」中である。農家の減少、輸入品増大に伴う国内農業の縮小がみられる。この縮減社会で、経営力で競争優位にある商系の農業進出が起きている。この商系による垂直統合が地域農業を救っている。
茨城県東海村の干しイモ業者、㈱照沼勝一商店(照沼勝浩社長)は、いもの流通業(問屋)のほかに、外国人労働力を使って60haの借地で大規模にサツマイモを栽培している。良質の原料いもを確保するための垂直統合である。
照沼勝浩氏(1962年生)は、「食べ物として、顧客に責任の持てる商品」の供給を目指している。中国産の安価な商品が大量に入ってくる以上、生き残るには衛生管理や品質管理を徹底させるしかないと考えている。ところが、農家がいい物を供給できなくなっているため、自社農場を拡大せざるを得ないのだ。
(以下つづく)