【国立ファーム有限会社代表 高橋がなり -
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先月号でお伝えしたように、僕は国立ファームの各部署で、積極的に現場へ顔を出しています。その結果、やはりというか、当然のように社員たちが辞めていきました。
僕が「ここまでの仕事をしろ!」とその子の能力の120%ぐらいの仕事の指示を出す。やはり、できない。だから、「なんで、できないんだ!やり直せ!」と檄を飛ばす。でも、できない。それを4回くらい繰り返すと、「辞めさせてください」となる。先月だけで生産部では4人、飲食部で2人の計6人がいなくなりました。
生産部の1人が辞めた理由が「高橋さんの言う儲かる農業だと、僕が作りたいものが作れない」でした。この言葉は、まさにこれまでの農業の問題点を象徴しています。
多くの生産者の方々は金勘定ができていません。ほとんどの方は、楽しい肉体労働しかしていないんです。だけど僕は、労働する前には頭を使って、費用対効果をきちんと考えるべきだと思っています。モノを作る前に、どういう売り方をするのか、どういう営業方法を取るのかを考えた上で、損益分岐点を設定するのは他の業界では当たり前のことです。(以下つづく)