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提言 | 視点

食卓に美しさを、台所に楽しさを | 農業経営者 3月号 |  (2008/03/01)

【(株)ひめこカンパニー 代表取締役 フードビジネスマルチプロデューサー 山下智子】
視点 当社は外食業者や食品メーカーに対して、消費者の心をつかむコンセプト、商品開発、メニューの提案を行なっている。依頼を受けることも多く、食品メーカーから「この工場の今使ってないこのレーンで、作ることができる商品を開発してほしい」といったようなケースもある。そこには消費者に対する視点はない。どうしてこのような商品開発をするのだろうか。メーカーの視線が流通業だけに向けられてきたからではないか。加えてメーカーで決定権を握る上層部も、消費者、特に主婦の心理をよく理解してない男性が中心になっている。このような消費者不在のプロダクトアウトをしてきたツケが食品業界全体に回ってきているように思う。
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Posted by 編集部 | 11:30 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
提言 | 視点

その技術が求められる前に | 農業経営者 2月号 |  (2008/02/01)

【早稲田大学 国際教養学部 教授 池田清彦】
視点 世間一般に限らず、農業界でもGM(遺伝子組み換え)作物は危険という風潮が根強いと聞く。しかし、ごく当たり前の考え方をする生物学者からすれば、GM作物が特別に危険な存在であるとは思えない。純粋な自然交配によっても危険な品種ができないとも限らない。

反対にGM作物は遺伝子の配列がわかっている上に、検査を通してどのくらいの毒を持っているかもすでに明らかになっている。どちらが危険であるかなど、一概には言い切れない。そもそも排泄機能がなく、老廃物がたまる構造の植物は、程度の差こそあれ、本来毒性を有している。手つかずの自然で育てられた作物は安全で、そうでないものは危険という発想を改める必要がある。
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Posted by 編集部 | 11:30 | この記事のURL | コメント(27) | トラックバック(0)
提言 | 視点

先入観で変えられる味覚 | 農業経営者 1月号 |  (2008/01/01)

【神戸松蔭女子学院大学 人間科学部 生活学科 准教授 坂井信之】
視点 安全性や品質など、食品にプラスアルファを求める今日において、消費者はどんなものをおいしいと感じるのか。その研究課題に関して、私はある実験を行なった。被験者に各メーカーの日本茶飲料のCMを視聴させた後、実際にお茶を飲ませて感想を尋ねるという実験である。「このお茶は風味がある」など、最も高い評価は老舗をモチーフに「和」を強調した商品のCMを見た後に集中した。一方、野生的なイメージの男性タレントが出演するCMは、お茶に対して「苦味が強い」といった意見をもたらした。しかしながら、実はどのお茶も中身は同一の商品であり、味が変わるはずもない。この実験結果は何を意味するか。
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Posted by 編集部 | 11:30 | この記事のURL | コメント(184) | トラックバック(0)