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GAPレポート第15回
農産物の買い手も加え、日本GAP協会の新体制がスタート | 農業経営者 9月号 |  (2008/09/01)

日本GAP協会の第3期第1回臨時総会が6月24日、東京都内にて開催された。この総会は5月30日に一度開催されたが、定款の変更や新理事の承認などJGAPの将来を左右する重要な議案が出されたため、「議論を尽くした上で日を改めて採決をとるべき」という結論になり、議決延期となっていた。

前回見送られた議案を厳戒態勢のなかで審議



 総会の議題は前回と同じで、1号議案は定款の一部変更に関するもの。理事数をこれまでの15名以内から25名以内に増やし、さらに「理事の過半数は農業生産を行なう個人、法人若しくは生産者団体の関係者から」とされている条文を「理事のうち1/3以上の数は農業生産を行なう個人、法人若しくは生産者団体の関係者から選ばなければならない。同時に農産物の買い手(小売、中食、外食、食品メーカー、若しくは関連団体の関係者)の理事数と同数とする」に変更するというもの。

 このほか、2号議案は執行部が提案した理事および監事候補者の承認に関する件。3号議案は会費の変更に関する件。4号議案は日本GAP協会という組織名の変更に関し、議論を始めるかどうかという件。5号議案は理事数が増えた場合、意思決定を迅速化するために常任理事会を設置するかどうかという件。6号議案は理事の義務に関する議論開始についてであった。 (以下つづく)

世界70カ国の約5万農場が認証を取得するまで成長したユーレップGAP。農場管理における事実上の世界スタンダードになっている。我が国では日本版GAP(JGAP)の普及が始まったばかり。本誌では、農場の経営管理手法そして国際競争に生き残るための規範として、GAPに注目。世界の動き、日本での進展を毎月報告する。レポートはジャーナリストの青山浩子氏。 -profile
※記事全文は農業経営者09月号で
Posted by 編集部 | 09:15 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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GAPレポート第14回
日本GAP協会の第2回通常総会が開催
理事の定数と構成めぐり議論白熱、議決延期に | 農業経営者 8月号 |  (2008/08/01)

5月30日、日本GAP協会の第2回通常総会が、東京都内で開かれた。定款の一部変更、理事および監事承認など6つの議案が審議された。GAPの将来を左右するともいえる重要な議題をめぐって激しい議論が展開され、さらに審議を尽くすため、議決持ち越しとなった。総会は6月下旬に改めて開催される予定だ。

定款の一部変更と理事の承認が争点に



日本GAP協会は、204名の生産者会員および小売、食品メーカーなど35の企業・団体で構成され、認証農場数は236(いずれも2008年3月時点)。

今回の総会はまず、第2期の事業報告および監査役による監査結果報告、第3期の事業計画について執行部より発表があった。引き続き、議案をめぐって審議が始まった。 最大の争点となったのは、定款の一部変更(第1号議案)と、理事および監事承認(第2号議案)に関する議案だった。

日本GAP協会は、農業生産者が主体となって設立されたもので、現行定款では「理事の過半数は農業生産を行なう個人、法人若しくは生産者団体の関係者から選ばれなければならない」(第14条2項)としている。

今回の総会では、同条同項を「理事のうち1/3以上の数は、農業生産を行なう個人、法人若しくは生産者団体の関係者から選ばれなければならない。同時に、農産物の買い手(小売、中食、外食、食品メーカー、若しくは関連団体の関係者)の理事数と同数とする」に変更したいという議案が執行部から提案された。また、この提案を受けて、新たな理事の候補者として20名が発表された。

執行部は変更の理由について、「これまでJGAPは生産者主導で運営していたが、農産物の買い手との信頼関係を構築していくにあたって、買い手側の意見も取り入れ、生産者と買い手が対等な立場で農場管理のあり方を話し合い、確立していくため」と説明した。

これに対し、参加した会員から理事の数およびその構成比をめぐって再検討を求めたいという意見が出された。片山りんご1の山野豊取締役は、「大所帯では意思決定のスピードが遅すぎるし、協会の運営コストの増大につながる」といった懸念を示し、「GAPの根幹にかかわる問題であり、日を改めて議論を尽くした上で採決をとるべきだ」と動議を提出した。

理事の構成比に対し、ほかの会員からは、「農業現場は高齢化、担い手不足により小規模化の方向にある。一方で、理事候補者に挙げられている大手量販店は量(ロット)を求めてくる。GAPの目的は農業経営を改善することだと認識しているが、利害が対立する流通業者が参入してくることで、農業経営はむしろ後退してしまうのでは」「(過半だった数を1/3に減らすと)経済的に弱い立場にある農業者の権利が保護されない」という意見が出された。 (以下つづく)

世界70カ国の約5万農場が認証を取得するまで成長したユーレップGAP。農場管理における事実上の世界スタンダードになっている。我が国では日本版GAP(JGAP)の普及が始まったばかり。本誌では、農場の経営管理手法そして国際競争に生き残るための規範として、GAPに注目。世界の動き、日本での進展を毎月報告する。レポートはジャーナリストの青山浩子氏。 -profile
※記事全文は農業経営者08月号で
Posted by 編集部 | 09:15 | この記事のURL | コメント(19) | トラックバック(0)
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GAPレポート第13回 130カ所に分散する農場でグローバルGAPを取得した(有)松本農園
「GAPの本質はリスクマネジメントにある」 | 農業経営者 7月号 |  (2008/07/01)

ニンジン、ダイコンなど露地野菜を中心に経営する(有)松本農園(熊本県益城町:松本博美代表取締役)は、2007年5月にグローバルGAPを取得。今年4月に更新した。「欧米諸国に対するチャレンジャーとしてニッポンの農場も世界標準規格をクリアすべき」と力説する松本武取締役にリスクマネジメントの本質について語ってもらった。

グローバルGAP認証取得のきっかけは?



GAPのことは、主要取引先から時々聞いていたが、実際にどんなものか思案し続けていた。2006年春にユーレップGAP(現グローバルGAP)の事務局であるFoodplusのクリスチャン・ムーラー氏が当農場を訪れた。当社はトレーサビリティの一環として、生産時に使用した農薬・肥料などを消費者が確認できる生産情報公表JAS規格(農産物)を2005年に取得し、管理をしてきた。その内容を紹介するといたく感心し、最後に「ユーレップGAPを取得してください」と言われた。こちらもつい「任せて下さい」と言ってしまったが、それでも07年5月7日付けで認証を取得。審査の2日前に審査機関であるSGSジャパン(株)で受けた講習が非常に役に立った。GAPというとマニュアルや記録付けに目を向けがちだが、その奥にある本質がわかり、「目からうろこ」でした。

GAPの本質とは?



GAPが求めているものは、基本的にはHACCP(ハサップ)と同じと考えています。組織がリスクマネジメントをどこまで考えているのか、そのリスクを最小限にとどめるために何をするかということだと思います。たとえば、GAPに「救急箱を常備しているか?」といった主旨の要求項目がある。これに対し、農場の近くに病院がある経営者は、「何か起これば病院に駆け付けられるので救急箱は必要ない」と答えるかもしれない。だが、病院は24時間必ず開いているわけではない。仮に24時間開いているとしても、GAPが求めていることは「従業員の応急処置をその組織がどの範囲まで考慮しているか」だ。それを踏まえると「病院が近いから(救急箱は)要らない」という答えは適当ではない。審査員は救急箱のことを聞いているのではなく、組織がどこまでリスクを考えているかを聞いているのだから。(以下つづく)
世界70カ国の約5万農場が認証を取得するまで成長したユーレップGAP。農場管理における事実上の世界スタンダードになっている。我が国では日本版GAP(JGAP)の普及が始まったばかり。本誌では、農場の経営管理手法そして国際競争に生き残るための規範として、GAPに注目。世界の動き、日本での進展を毎月報告する。レポートはジャーナリストの青山浩子氏。 -profile
※記事全文は農業経営者07月号で
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