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リンゴの輸出量が伸びている青森県で、GAP取得しようという農家が増えている。農産物の安全管理を保証するシステムであるGAPを武器に、低迷するリンゴの国内消費を輸出で打開し、リンゴ産業の活性化を図りたいという産地の思いが背景にある。
同県で初めてGAPを取得したのは片山りんご(有)(弘前市)。1999年からEUに輸出を開始し、2004年にEUで普及しているユーレップギャップの認証を取得した。同社がリンゴの生産を委託している岩木山りんご生産出荷組合では、すでに3名がNPO法人日本GAP協会によるJGAP認証を取得済みだ。来年中には60名全員が取得をめざしている。
一方、台湾を中心に輸出しているJAつがる弘前(弘前市)は今年からGAPに取り組み、今夏に2名の組合員が審査を受けることになっている。その後、JGAPのなかでも蕫必須﨟とされる重要な項目については、「JGAP指導員」の資格を持つ8名の職員が全組合員に普及していく計画だという。
(以下つづく)
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出席者リスト
■コーディネーター
神田健策氏(弘前大学教授)
■パネリスト
尾崎高広氏(JAつがる弘前)、木村 図氏(木村リンゴ園)、
古川陽一氏(マルケイ青果)、池戸重信氏(宮城県立大学)、
手塚房雄氏(JAおきたま)、斗沢康広氏(JA十和田市)、
元木 寛氏((有)とまとランドいわき)、
■会場からの発言 田上隆一氏(日本GAP協会)
※文中発言略したが三上浩樹 氏(藤崎園芸高校)も参加
日本GAP協会と農業情報学会は4月26日、GAP全国会議を開催した。同会議には、生産者、JAや行政の担当者など250人が参加。先月号でレポートしたGAP実践農家、農協などによる事例報告の後、会場の参加者も交えてパネルディスカッションが行われた。GAP取得の意義、取得費用の負担方法、生産者の工夫、流通業者のGAPに対する関心についてなど、活発な論議の内容を抜粋して掲載する。(まとめ 青山浩子)
[会場の意見] 2点お聞きします。JGAPもユーレップGAPも基本的には輸出促進のためのツール、特に欧州輸出のためのツールではないかと、私は思います。ですから「ユーレップGAPがGAPの世界標準」という表現には抵抗感があります。なぜなら米国はGAPをほとんど導入していないからです。逆にGAPを導入している国への輸出には、ユーレップGAPと同等のGAPがあれば、説明などはしやすくとなる利点があるとは思いますが……。
それからユーレップGAPの考え方の一つとして、商品ラベルに「ユーレップGAP認証取得」というマークを貼ることができないと昨年の第1回の全国大会で伺ったと記憶しています。しかし、事例報告ではラベルに貼ってもいいという話がありました。もし可能ならば、消費者にJGAPを伝えるツールになると思いますが、その点を確認したいです。
(以下つづく)
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出席者リスト
■コーディネーター
神田健策氏(弘前大学教授)
■パネリスト
尾崎高広氏(JAつがる弘前)、木村 図氏(木村リンゴ園)、
古川陽一氏(マルケイ青果)、池戸重信氏(宮城県立大学)、
手塚房雄氏(JAおきたま)、斗沢康広氏(JA十和田市)、
元木 寛氏((有)とまとランドいわき)、
■会場からの発言 田上隆一氏(日本GAP協会)
※文中発言略したが三上浩樹 氏(藤崎園芸高校)も参加
NPO法人日本GAP協会と農業情報学会は4月26日、青森公立大学でGAP全国会議を開催した。生産者や農業団体、行政の担当者など300人が参加。GAPをテーマにした全国会議は昨年に次いで2回目の開催。会議ではJGAP認証済みの農業経営者、農協担当者ら6名が実践報告を発表した。彼らのGAP導入の狙いや意義は何だったのか、に焦点を当てレポートする。
木村リンゴ園(青森県)の木村図代表は、リンゴをEU、中国に輸出している約40名からなる生産者組織「岩木山リンゴ生産出荷組合」のメンバーの1人。GAPのことを知った当初は、「また面倒な制度が出てきたか」という程度の考えだった。取得を決めたきっかけは、「EU諸国では7割近い量販店がユーレップギャップを取得した農産物しか扱わない」という資料を見たことから。日本でも「あなたのリンゴは安全性に欠けるから要りません」と言われる日がいずれ来るのではと感じ、今までの考え方が180度変わったという。とはいえ、取得の準備に入ってからも、「農繁期と重なった審査のために忙しい思いをし、お金をかけてまで何の得があるのか」と疑問も抱いたこともあった。
(以下つづく)