米緊急対策は現場ご用聞き農政の賜物か?
この秋、農水省は幹部職員を地方に派遣した。「地域づくりや生産現場の悩み・問題点を聞いて、その中に含まれる積極的な提言を受け止め施策に反映させる」(東北農政局)のが目的だそうだ。
名付けて「みずほの国・防人応援隊」。なかなかしゃれたネーミングだ。霞が関官僚の類い希なる造語能力には以前から敬意を払ってきた。その能力を政策にもっと活かせてくれたらと言えば、失礼になるだろうか。
それはそれとして「みずほの国・防人応援隊」が、ニッポン農業の現状など把握できるわけがない。行革対象筆頭格の地方農政局が、自分たちの存在のアピールするのはこの時とばかりに、日頃かねて用意の安全牌ならぬ農政局御用達の農家代表を集めて話を聞いても、農業現場の実態など理解できるわけがない。
(以下つづく)