【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -
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我が社のスタッフや若い仲間たちにこんな説教をすることがある。
「いいか、頭で考えるなよ、頭で。自分の口と胃袋とケツの穴、それにチンポコと手足の皮膚や筋肉で考える、あるいは深くテツガクしてみるんだよ。汗だ汗。痛みだ、涙だ、よろこびだ」
まことに品がないし、ほとんど宗教の世界。そして、こう続ける。
俺たち凡人が“頭で考えた”と思っていることのほとんどは、実は自分の頭で考えたことじゃないよな。ほとんどは世間や誰かの話を受け売りしているだけ。だから、“何故?”と問われると、その理屈ごと受け売りするか、言葉に詰まってしまう。なかには“昔からそうだった”、あるいは “皆がそう言っている”などと、他人や世間の尻馬にしか乗ることしかできぬ無責任な暢気者もいる。でも、“昔”とは“何時”?“皆”とは“誰”?