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編集長コラム

「あたりまえさ」の羅針盤 | 農業経営者 12月号 |  (1995/12/01)

【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -profile
1冊の本を紹介したい。

『本屋です、まいど』(岩根ふみ子著・1600円・1992年3月平凡社刊=東京都千代田区三番町5 TEL03-3265-0455)という本だ。発行から年月がたっているので版元か書店への注文でしか手に入らないだろう。でも、ぜひ一読をお勧めする。

さまざまな出版ジャンルの中でビジネス書は常に売れ節分野の一つである。それだけ、自分の経営や営業に悩みを持つ経営者やセールスマンたちが多いということだろう。優れた経営コンサルタントによって巧みにマニュアル化された経営や営業のハウツー本も、それはそれで役には立つ。先進的な経営を紹介したルポの中にもさまざまなヒントが示されていることもある。しかし、類書が尽きることなく出版され、また売れるのは、裏を返せば多くのビジネス書に求めて与えられない、読者の不満の存在を逆に証明していることのようにも思える。
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Posted by 編集部 | 08:30 | この記事のURL | コメント(127) | トラックバック(0)
編集長コラム

その手間と経費は本当に必要? | 農業経営者 10月号 |  (1995/10/01)

【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -profile
野菜の収量と農薬代の産地間比較(10a当り)
  夏穫り
キャベツ
ダイコン タマネギ バレイショ
産地 北海道 群馬県 北海道 兵庫県 北海道 兵庫県 北海道 長崎県
収量
(kg)
5,450 5,718 3,537 2,803 5,440 5,377 3,710 2,160
農薬代
(円)
3,147 43,372 5,867 32,327 13,748 15,529 7,953 12,433
まず、表を見ていただきたい。これは北海道上川農業試験場の相馬暁場長が北海道有機農業研究会の会報に紹介しているデータを引用したものだ。この表では各種の野菜について、北海道と府県の主産地との10a当たり収量と使用している農薬代を比較している。
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Posted by 編集部 | 08:30 | この記事のURL | コメント(90) | トラックバック(0)
編集長コラム

自らを問える者にこそある未来 | 農業経営者 8月号 |  (1995/08/01)

【「農業経営者」編集長 昆 吉則 -profile
本誌に掲載する商品情報には原則としてメーカーの「希望小売価格」あるいは「標準的な小売価格」を明示するようにしている。「商品情報」である限り購入の目安となる価格は最も重要な要件の一つであるからだ。しかし、この読者の目安とするための「価格表示」に消極的なメーカーがある。

世間で「価格破壊」あるいは「流通革命」などという言葉が語られて久しい。しかし、農業関連業界の一部では「メーカー希望小売価格」を表示することを、流通への配慮からメーカーがためらっているという段階なのだ。農機の業界では一部を除けばそうした反応は少なくなったが、変化のきざしはあるものの、系統組織への流通依存度の高い肥料、農薬の業界では今だにメーカーの自己規制が強い。それも、弱小で世間知らずの販売業者がそれをいうならまだしも、建て前として農家の利害を守るためにあるはずの農協系統の購買事業にかかわる者が、新聞や雑誌にメーカーが「メーカー希望小売価格」を出すことについてクレームを付けるケースが多いと聞く。もちろん、自分が売っている値段よりそれが安いことがお客さんの手前「具合が悪い」からだ。
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Posted by 編集部 | 08:30 | この記事のURL | コメント(474) | トラックバック(0)